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Channel: さようなら スイッチオフ 俳句
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散り菊

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散り菊 一部再掲
最近線香花火は楽しんでますか。一人花火はどうかしら。イメージ 1
一人花火は不思議な感覚で、なんとなくもう一人、もう二
人がそばに来ている気配がします。お盆に親しい人と集ま
って庭で花火をするのも、やはり供養のような気がします。                  

線香花火は後半の松葉が美しいですが、その松葉が終わっ
てから火玉が小さくなって、最後の火花が弱弱しく出て、
消えていきます。この最後の火花を、散り菊と呼ぶようで
す。最後まで見届けた線香花火が消えていくと、闇が深く
なります。                 散り菊⇒

 線香花火散り菊深き闇照らすイメージ 2

 庭花火風の流れのゆくままに

 親も子もただ眼となりて花火かな

 指先を染めて線香花火かな
 
 庭花火静かに寄り来る影のあり
                           かわいいお手




白 絣 しろがすり  白 地 夏の季語

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白絣 しろがすり  白地
そろそろこの季節になると白絣を着ます。帯をイメージ 2締めて下駄をカラカラ言わせて、ちょっとだけ外出、図書館、句会、スタバなど。特にこの帯は妻父の形見なので、その命日の6月には、貝の口に粋にキュッと締めます。まもなく、銀座浴衣デイも…。手提げは越後上布。誰も乗らないエレベーターだったのでこっそりと撮ってみました。ちなみにエレベーター内には、車椅子利用の便のために鏡をつけ、乗り降り状況が見やすいようにしています。まもなく赤ちゃんの待つ階!

白絣をとこざかりの父を知らず   青樹今日子

白地着て手足小さく老いゆくか  鈴木真砂女

イメージ 1
   白絣形見の帯の締め心地 
 
 雨上がり下駄転がして白絣
露草のような睫毛よ連れ立って

支えあう手のしわ紫陽花葉のごとし

 生まれたばかりの赤ちゃんの手は
 やはらかですべすべ。この手で、
 これから八十年も九十年も生きて
 いくのだねぇ。爪もちゃんとでき
 ていて。親指をしっかり握ってく
 れて、こんなにちっちゃい


 今日は白地に形見の帯を締めて行こう!

行平鍋 業平忌 ☆☆

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行平鍋 または 雪平鍋
ちょっとした手軽なおかずを炊くのに使イメージ 1
う取っ手のついたアルミ鍋、これを行平
鍋と呼びます。呼び名には諸説がありま
すが、平安貴族貴公子の在原業平の兄の
行平にちなむ説は有名。彼が海女に海水
から潮を汲ませて塩を焼いた故事にちな
んだという「行平」説。 さらに加えて
その時用いた鍋に白い塩が現れてきて、
それが白い雪の様だったという「雪平」
説。いずれにしても、たかがひとつの鍋に、まあこれだけのエピソードが込められているというわけです。
 
この行平鍋の良いところは、打ち出しの材質のせいなのか、焦げ付いても磨けばすぐに焦げがとれてしまう丈夫さがあります。さっと肉じゃがを作るもよし、豆腐とおあげを甘く煮てもよし、鰯を煮つけてもよし。こごみやゼンマイをさっと湯がいてもよし、とにかく便利な日本の調理鍋です。
5月28日は業平忌、六歌仙の1人で平安の貴公子。一年で最も緑の美しい頃。

朝のカフェ短編を読む業平忌

朝曇りカフェ入れ替わり立ち替わり

丹精の花に子蜥蜴潜みをり

味方などまだ求めしや茄子の花




鮨 鮓 すし

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鮨 鮓
鮨は俳句の季語では夏の季語となります。これイメージ 1
は鮨に使う酢が暑さに耐えて、鮨の痛みを抑えるからであると言われています。鮨は全国各地で様々なものが作られて伝えられています。のみならず世界各地にも進出して、スシロールが世界制覇を果たしています。
 
パリで鮓を食べたことがありますが、これが酢飯ではなくて大変困りました。欧州では酢飯では広がらないのですね。ワインと酢飯は×か。

雀鮨 小鯛やの内臓を取り去って飯を詰めた小ぶりな鮨のこと

姿鮨 鮎などの小魚の腹を裂いて、そこに酢飯を詰めて握った鮓

助六鮨 稲荷鮨と巻き鮨の取り合わせ。歌舞伎の助六に登場する遊女のな「あげま  
    き」に通じて名づけられました

樟脳舟 夏の季語

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樟脳舟  
樟脳ショウノウという防虫剤についてもうイメージ 1
知らない世代が圧倒的に多くなったと思います。その匂いも思い出せなくなりつつあります。樟脳は水をはじく性質があるので、水中に落とすと、くるくる暴れて動き回ります。この性質を利用したのが簡単なおもちゃ、樟脳舟。今ではほとんど見られなくなった楽しいおもちゃです。
 
舟の後方ではショウノウの膜ができて、水の表面張力の影響で、舟は水のほうへ引き寄せられます。こうして小さな船イメージ 2
が水中をくるくると動く仕掛け
です。


赤ちゃんが大きくなったら、
こんなおもちゃで一緒にまた遊んでみたいなあと思っていますが、おそらくは叶うことのないこと。
そんなに幸せは待っていられないはず、そういうもの。

  二十二世紀を生きゆく君と夏来る

  命だけ秘めて不思議な繭君は

  一日は長し一年短し虹 
 

振舞水 夏季語 土佐の名水!

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振舞水 夏の季語イメージ 1
文字通り、ふるまってもらう水のことで、
長旅や夏の旅の疲れを一気に払ってくれ
る命の水、のことです。振舞水という言
葉そのものも素敵です。
 
お遍路の二十七番、過酷な急登、しかも
山中にポツンとある神峯寺。ふもとに着
いたら午後三時。往復四時間…、今から
間に合うか、帰りは真っ暗の山道?      ↑お遍路の難所の一つ27番
                        
ええいままよと小走りで上り始め、一時イメージ 2
間余りでお寺について、山門の奥の振舞
にありつき、納経、朱印、その足でふ
もとにかけおりて、何と二時間。我な
がらよく頑張りました。振舞水がなけれ
ばできなかったと思っています。
 
江戸時代から明治時代にかけては、街中
や各地に振舞水が用意されていて、渇き
を潤していたと言われていますが、現在
の日本では本当に少なくなり、お遍路や
登山道で、時々見かける程度になりましたね。

 振舞水は柄杓で呑んで、最後に柄杓に 
 ツツッと水を流して浄めて返します。
 この寺の水はさすがにおいしく、ペットボ 
 トルで持ち帰る方も多かったです。

          神峯寺の振舞水→

もう行けない?キャフェ!

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キャフェ カフェとは発音せず     
きっともう行くことはないと思うパリ…。イメージ 1
私のかつての三十代と四十代はパリに彩られてます。バリにいた私を見知った人に、あんなに楽し
そうな●●サン、見たことはない…、て言われました。楽しくて幸せそうにたった一人で過ごしてた私の姿が見られていたのです。夜の美術館、街の煙草モクモクのキャフェ、お総菜屋、クレープ屋、スケッチ時間と子どもたち…、おやじタクシー…。もう行くことはないだろう憧れのパリ。
          ジャンポールエバン→
パリに入るのは夕方がいいのです。美しいライトアップと街路、もうそれを車窓から見るだけで、頬が濡れてきます。すてき、素敵。          

パリではキャフェ。最初の写真はショコラティエ、イメージ 2サントノーレのジャンポールエバン、ここの二階のキャフェのつつましいこと、アットホームなこと。次の写真はご存知マカロンの元祖ラデュレ本店のキャフェ。マダム達がたばこスパスパの異空間。最後が生ハムが絶品のルーブル宮殿内のキャフェマルロー。ワインとハムと、観光客の列の遠景。はく息の白さ…。                                                            ラデュレ→

生きているうちにもう一度、バリヘ…。     
         
                                         マルロー→イメージ 3

キャフェはかっこいいんですよ、日本のカフェはまだまだ、まだまだ…。でも、紀尾井坂のオーバカナル、あそこはいいなあ、ボーイもちゃんとフランス語で注文とってくれる。ただし高いなぁ。
パリだとコーヒーは3ユーロでおつり、チョコつきで!ミニチョコもかわいいなぁ。ビスケットをつけてくれるキャフェもあるなあ。

日本全国のカフェさん、がんばれ!本日は他愛のない自己中記事でした。、

 今日はすべて写真を借りました

初夏の俳句

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  初夏の句を並べてみました。

●鮎釣りの用意万端始発駅          イメージ 1

●青春のゴール駆け抜けたかも知れず

●トンボ捕り母に呼ばれるまで夢中

●水底の石それぞれに夏の色  …長良清流

●石段を登れば初蝉相模灘  …小田原城山

●水筒をぶら下げ夏に立ち向かう     

●新盆を帰さず夫婦二世といふ  …友逝く     

●スマートホン油脂ギラギラと夏兆す

●学生とスタスタサンダルこの平和

●麦茶には砂糖を入れたと懐かしむ   

●もはや輪に入らず残り時間の盆

●自転車になびく黒髪夏涼し イメージ 2  

●指先を染めて線香花火散る

●六月の子の拳ふと緩む見ゆ …初孫

●揚花火まっさらの下駄足を食む

●一年の分の背丈やヤマアジサイ

●友来る剪定逃れし庭紫陽花

●22世紀を覗いてごらん虹の橋

抑留外国人

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抑留外国人のこと
先日、仕事の途中横浜駅でのこと。外国人ご夫婦が困っている様子。聞けば地下鉄の乗り場を探している、さらに聞くと、foreignセメタリーに行きたいという。ああ、外国人墓地、それならと切符売り場、地下鉄の乗り場まで案内。1942年に葬られた祖父の墓を訪ねるのだという、オーストラリアからの2組の夫婦ですとのこと。
 
戦時中、帰国できずに敵国で亡くなっな外国人、イメージ 1
いわゆる抑留外国人の係累の皆さん。民間人では
342人が34箇所の収容所に置かれて、劣悪な環境
で半数が亡くなる。捕虜交換船に乗れず帰国でき
ずに敵国日本で亡くなっな方だと思うと、一気に
胸が詰まりました。抑留外国人には、見せしめと
しての強制労働がありました。また収容所の多く
は米軍に空爆されなかったとも言われています。

この時代になっても、戦争の影は目の前にあるの
ですね。そんな1日でした。

 今の横浜山手の外国人墓地→
 と、神奈川にあった民間人収容所、旧北足柄中学校↓白い西洋館が収容所。 
    
イメージ 2

異空間の俳句たち

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異空間の俳句たち
毎日のんべんだらりと暮らして、タバコを吸うようにして俳句を作っていますが、『異空間の俳句たち 死刑囚いのちの三行詩』という句集を読み返しました。

風縷(27歳)(年齢は被処刑時のもの)

  冬夕焼け 愛したくなる 誰も彼も

天民(推定20代前半)

  春雷や 冷たき母で あればよし

白子(26歳)仮の姉と最後の面会終え

  姉と手を 握りし汗を もち帰る

祥月(31歳)

  秋天に 母を殺せし 手を透かす

  桜ほろほろ 死んでしまえと 降りかかる

  梅雨晴れの 光を背負い ふりむかず

牛歩(54歳)

  過去と未来 いづれが長し 花菖蒲

宏昌(28歳)

  生まれざりしならば と思う 夜の長さ

どの句も胸に刺さります。皆、本当は孤独だったのだなあと思われてきます。それとともに、やはり自分も、せっかくならちゃんと俳句に向き合わなければならないと、この句集で自戒してしまます。私の場合、あの大震災から俳句作りが始まっていたはずなのに、今のこの体たらくの駄句駄句です。俳句に向いあわなければ。
イメージ 1
 欠け茶碗わずかにのぞく夏の浜       

 神の手のごと撫でられて稲穂かな

 ひたすらに海に拝みて盆の月

 乱舞せし燕津波の国呑みし

 遠雷や坂本九を歌へない

                       ↑福島を旅した車窓から

花 種

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花 種、かしゅ
室町時代の、能の大成者、世阿弥の残したイメージ 1言葉。すべての芸事の真髄は、芸の真髄である花種があるかどうかにかかる、というのです。形はなくなっても、季節がくれば種は芽を出して蕾をつけて花を咲かせる。失われているようでも決して失われていない命、真髄…。世阿弥は父の観阿弥を見てそう悟り、これを花種と言ったのです。
  
バレエも歌も、絵も、人形浄瑠璃も、書道      ↑風船カツラの種
も茶道も、すべてこれ花種をのわざ。西洋哲学では、イデア…と習った気がします。
されど、花種無い身の我が俳句はやや無残な感じです。
  
この種は風船カツラの種。花の後にツートンカラーのハートマークの種がたくさん取れます。近所の子どもたちにあげては喜んでもらいました。この写真がほぼ実物大になります。この種がほしくて毎年植えているくらいです。

  雑感

34歳の母親が旅立って、残されたのは5歳と4歳の子供。辛い知らせです。せめて報道を自粛して、大切な思い出を思い出だけにして、家族のものだけにしてそっとしておいてあげてほしいと切に願います。私自身、まさにその年齢で人生の岐路に立たされて色々な体験をさせられて、その後の人生のすべての原点になっている…という強い思いがあります。今日からワイドショウなのかもしれませんが、とにかくとにかくそっとしておいてほしい、と念じています。

一区画買ひ張り付いて死に新盆

七夕や赤子の寝顏に映る人

 幼らは花の種なり天の川

寝て過ごす通勤電車も春から夏

少年院壁に星座と渡り鳥

友達 いろいろ

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削り友達
江戸時代に使われていた、酒飲み友達の隠語。イメージ 1
おもに、大工仲間で使われていた言葉、けずり
はその筋では、酒飲みの隠語。言葉の粗さがぞ
っくり表れている気がします。
一方、同じころ使われている言葉に、寺友達
あります。これは寺子屋時代からの友達、幼友
達と言う意味となります。今は「熟友」という
言葉もあります。部活友達、なんて言い方もちょっと寺友達に似ているかも…。

友雀、これは身近に遊んでいる雀を呼ぶ愛称。

  
私のように友達のいない^人間は、ともすると、自分の中で色々な配役と役回りを自己完結でやらないと平静を守れないので、やや厄介ではあります。友達というのは、気がつかない自分を映す鏡のような存在なんだろうなぁ…、とは年を経て思われてきてうらやましいです。
でもそうは言いながら、確かに、友達のいない人間、友達の少ない人間もまた少なからずいるものと思います。そうした人間は、寂しく孤独なのではなく、それはそれで自分を生きているわけです。そういう生き方もあります。

退学生手の温かさ戻り梅雨

苺ジャム厚く塗る時間が少しある

五月雨 五月闇

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五月雨 さみだれ
五月の雨と書いて五月雨、でもこの言葉の言うイメージ 1
ところの雨は旧暦五月の雨、つまり今ごろ降り
続く梅雨のこと。五月雨を集めてはやし最上川
という芭蕉の句は、梅雨の頃の集中豪雨を句に
詠みこんだものとなります。
五月闇というこの時期の季語もあります。ちょ
うど今日の関東の様な、梅雨の頃の薄暗い木陰
の景ほ著した言葉です。また黄梅雨という言葉
も季語で、梅の実がそろそろ緑から黄色に変わ
る頃、梅雨も後半に差し掛かる頃の季語です。  通勤の足を止めて角牛=かたつむり

 春秋の色の外なるあはれかな螢ほのめく五月雨の宵  式子内親王

桜の季節、紅葉の季節だけでなく、薄暗い梅雨の頃の宵に舞う蛍もまた風情があります…、という秘めた恋心を歌に託した鎌倉時代の歌人、式子内親王。
                                 イメージ 2
 はらわたを喰はれるばかり夏の虫        

みな走り出して夏の浜となる

君の髪結はえてやれずに戻り梅雨

ツーっと唾落とせば梅雨の川迅し

眠る街そこだけ灯る橋の梅雨

小さな映画館で観た映画、トランスジェンダーの役を生田君が、受け入れる役を桐谷君が演じてる映画。もう少し何とかならなかったかなあ…、という感想で観終わりましたす。が、そもそも映画には社会に強く働きかける意義も使命もあります。ミニシアターでは最高の人入りでした。女性客が圧倒的だったのは役者さんのせいかな。今日の俳句はこの映画のシーンからイメージして作りました。いわば借り物句。


机洗い 筆洗い

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机洗い 硯洗い
七夕は短冊に願いを書いて笹竹につるすだけイメージ 1
でなく、机を整理して浄めて、地が上達するように祈る日でもありました。硯をきれいに洗うという日でもありました。また七夕の朝は、稲や芋の葉露を集めてこれで墨をすり、色紙や短冊をしたためることも行われていました。

もともとは願い事を短冊に書くのではなく、色紙や短冊に七夕の露の墨で歌や書を書くことが大切だったわけです。  駅中の花屋→
  
  
この時期、京都の北野天満宮では祭神の菅原道真にちなんで、神宝の松風の硯と水差しを梶の葉の上に備えて神事「北野の御手水」を行います。机洗い、筆洗いに通じるものがあります。また七夕には、琴を庭に飾り管弦の上達を願う風習もあります。

七夕や化粧してひ孫抱き上ぐる

片ことの日本語踊る七夕竹

散り菊 ☆

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散り菊 一部再掲
最近線香花火は楽しんでますか。一人花火はどうかしら。イメージ 1
一人花火は不思議な感覚で、なんとなくもう一人、もう二
人がそばに来ている気配がします。お盆に親しい人と集ま
って庭で花火をするのも、やはり供養のような気がします。                  

線香花火は後半の松葉が美しいですが、その松葉が終わっ
てから火玉が小さくなって、最後の火花が弱弱しく出て、
消えていきます。この最後の火花を、散り菊と呼ぶようで
す。最後まで見届けた線香花火が消えていくと、闇が深く
なります。                 散り菊⇒

 六月の子の拳ふと開きねむるイメージ 2

 庭花火風の流れのゆくままに

 親も子もただ眼となりて花火かな

 指先を染めて線香花火かな
 
 庭花火静かに寄り来る影のあり
                           かわいいお手




星の秋  星祭 ☆

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星の秋  星 祭             ↓映画・銀河鉄道の夜から借用
星の秋は、七夕をさす秋の季語です。イメージ 1
俳句の世界では七月はもう秋となります。ここの所が大変難しいところですが、確かに、深夜夜空を見上げる頃、涼しい風が頬に当たる気配、わずかな秋を感じたりもします。このことも、星の秋というのでしょうか。同じように、星祭、星の契り、星の船、星の別れなどの七夕をさす秋の季語もあります。関連して、菊のことを星見草ということもあります。いずれもみな、美しい言葉だと思います。
 
流れ星も秋の季語。澄んだ夜空に流れる星をイメージしています。イメージ 2
一方遠夫という言葉もあり、
これは一年に一度しか会えな
い愛しい夫彦星のことを言い
ます。

夜帰宅する頃はすっかり夜景で、水を張った田の表に町の夜景が映り込んで、美しい静かな光景が現れます。蛙が鳴いています。


渥美清 風 天

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渥美清 風天
渥美清さんが亡くなってもう二十年、また命日のイメージ 1
八月が巡ってきます。数年前に、NHKの特番で
渥美さんの俳句が紹介されて人生を振り返る番組
がありました。私生活を見せなかった渥美さんの
心のうちを見せてくれたのが俳句。没後、これが
「風天」と題する句集として編まれました。もと
もとフーテンは昭和四十年代のカタカナ造語で、
漢字の瘋癲=精神的にまともでなくふらふら定職
を持たない者の意味を、新宿駅東口辺りでふらふ
らしていた長髪ヒッピー族を挿してフーテンとい
うことになったとか…。

 ちっちゃくて一匹で居る赤金魚
 
 朝日新聞しかくいままにまっている
 
 朝寝して寝返り打てば昼寝かな
 
 赤とんぼじっとしたまま明日はどうする
 
 コスモスのひょろりふたおやもういない
 
 ゆうべの台風どこに居たちょうちょ

 ひぐらしは坊さんの生まれかわりか  以上は夏から秋の句から…

俳句というより、江戸時代末期の庶民の悲哀描いた「狂歌」のようです
 

眠り流し ねぶた ねぶた

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眠り流し ねぷた ねぶた イメージ 1
銀河鉄道の夜の続きです。七夕の別名の星祭。
星祭の後、七夕にちなんで、灯籠流しをする
地域もあり、紙で形造った人形を川に流す地
域もあります。これを六月の祓と呼び、夜の
夜中のこととて昼は田んぼのせいで眠くなる、
そこでこの灯籠流しを「眠り流し」と言って
きたのが、少しずつ、ねぶた、ねぷた…と転
訛したという説も有力です。
                                                                     ↑映画・銀河鉄道の夜から
津軽民謡では、「ねぶた流れろ、夏の葉はとイメージ 2
まれ」という台詞もあります。会津地方では
「ねむた流し」とも言っていたそうです。
眠り流し、は秋の季語。
 
今日は庭の笹の葉を切ってきました。これから初孫に笹飾りを作ってあげよう、と思います。健やかに育ちますように…。

 七夕やまだ指折って句を作る 秋元不死男

 七夕や髪ぬれしまゝ人に逢ふ 橋本多佳子

 星祭る山国人のみな痩せて  青柳志解樹

 六月の子はや七夕迎へをり  拙句
                      借用・昭和の時代の青森ねぶた↑ 
 

箱 庭

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箱 庭  夏の季語
板の箱や平たい陶器の中に土を引いて苔をイメージ 1
のせて小石を配置して、川を白砂で作り、
釣り人や水車、橋を並べる箱庭。もうなか
なか見られないけれど、古い屋敷町を旅す
ると軒先に夏の箱庭をしつらえている旧家
がありました。風鈴などもさげて日本の夏
を演出していたものです。
                   
今は静かな箱庭ブームで、東急ハンズなどイメージ 2
に行くと、小石と白砂などがセットになっ
た箱庭セットが売られています。ミニ手水
等も入っている楽しいキットも販売。毎日
少しずつ石の位置を変えたりするのもミニ枯山水の楽しみもの。

 箱庭や街の夕焼みじかゝり 石田波郷

 箱庭の橋など買うて封筒に 伊藤翠壺               ↑画像借用・箱庭キット


   エノコロも扇いでほしそな時がある

   箱庭や孤老と黒犬朝夕に


                      

いよいよ七夕

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いよいよ   七 夕
街中には七夕飾りがたくさんかさせられていイメージ 4
ます。手書きの短冊はなかなか楽しいもので
特に子供の片言の短冊はいいものです。色々
な願い事があります。
さて、内田さんはこんな短冊をかかげてくれ
ている人がいることを知っているのだろうか

今日はしろあんが柔らかく包み込まれたよう
な月夜、明日の七夕はどうかしら。

 白餡のやうなおぼろ月が好き

 君からの賀状は永遠に届かない

 痛烈な言葉を浴びて笑ひあふ

 幼くて鉤字の踊る七夕竹
                            
イメージ 3イメージ 2イメージ 1
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